#3 待ち人きたれり・・・?




 突如鳴った携帯に出た。
「もしもし、は・・・ハルです。論悟さん?」
声が少しばかり震える。
「イエース!ハルかぃ?今どこなんだーい?」
電話の向こうからはやけにハイテンションな声が聞こえてきた。
・・・・ハイテンションなのはいつものコト(?)なんだっけ・・・・。
「えと、アルタ前です」
「ハル早いねー。僕はこれからそっちに行く。
  他の人たちもそろそろ着くと思うよ!」
幾分か時間が早いのは判っている。
しかし、あと20分・・いや15分でココに来れるというのは
電車を降りた所なのか。否、この近辺に住んでいるのか。
前者と今は思っておこう。
「はい、判りました〜。えと、あの・・・」
「アルタ前で会おう!また後で!!」
プチッ…ツーツーツー……
闇バーベキューとかはどこでやるんであろうとか聞こうと思ったのだが、
先に切られてしまった。
「まぁ、いっか」
もう、どうにでもなってしまえー と心の中で叫んだ。


 時計の長針は後5分足らずで垂直になろうという所。
友人にメールを送ったり、論悟さんからのメールを見返していたりした。
一人の女性が此方に手を振って走ってきた。
最初は他の、近くにいる人だと思って気にしないで居たのだが、微かに聞こえる声では
「ハルさーん」
と言っている様な気がした。
(もしかして、鮮華さんかなぁ・・・)
走ってくる方向を見続けてみる。次第にタッタッタッと足音が近づく。
ふいに私の前でその女性は足を止めた。
「ハルさんですか?」
私の顔をみて、ニコリと笑った。
「はいっ。鮮華さんです?」
「ええ、そうです。ハルさん来るの早いわねー」
時計に眼をやった。あと3分程で約束の時間になる。
待つ時間が過ぎるのは早かった。
「20分前には此処でウロウロしていましたから」
苦笑いを顔に浮かべると持っていた携帯を鞄に仕舞う。
鮮華さんは肩位までの髪にバレッタを付けていて、とても黒とかが似合う人に見える。
やっぱりこういう人は綺麗だよねぇ・・・と思っていると背後から声がした。
二人で声のする方へと視線を向ける。
そこには茶色に染まった短い髪を片手で玩んでいるGパンとTシャツの人物が居た。
「ヘイ、ハル アーンド鮮華!ハロー」
さっき電話で聞こえた声と同じ。
「論悟さん、こんにちは〜」
「こんにちは」
挨拶をして、気付く。
論悟さんの後ろに人影が二つ。
「ああ、僕の後ろにいるのがクロロ!アーンド 日暮!!」
体を少しずらして後ろの二人を私に紹介した。

「こんちわー。ハルさん・鮮華殿。クロロでっす」
「こんにちは、日暮と申します」

軽く頭を下げたので私も下げた。

クロロという人は少し長い黒髪を後ろで纏めていて、薄い半袖の上着とGパンを着用。
Gパンの膝が少し抜けている。
一方、日暮という人は眼鏡をかけていて、黒に殆ど近い茶の髪は短かい。
青いYシャツと白いズボンで腰には長袖のGジャンを結び付けていた。

「オゥ!アユムはまだ来てないのかい?」
その言葉で私はハッとした。確かに人数が一人足りない。
私たちの後ろに視線を向けたり、自分たちの後ろに向けたり。
キョロキョロと辺りを見回す。
「そうみたいですわね」
鮮華さんも辺りを少し見た。
「ふむむ、今の時間はー・・・2分か」
クロロさんが持っていた赤いBaby-Gで確認。
「あと8分ぐらい待ってみましょう。来なかったら闇バーベキュー開始ってことで」
にこやかに日暮さんが言う。
何時の間に取り出したのかカバーの掛かった小説を持っていて、読み始めようとした所らしい。

あと8分。
アユムという人がくるまで、私たちは雑談をしたりする事にした。




BACK   小説トップへ   トップページへ   NEXT